ある偉大な目的を果たす為レッスンの後の合間を狙って千葉へ向かいました。は〜るばる来たぜ千葉ぁ〜♪
というわけで本日はディスクユニオン千葉店へ行ってまいりました
移動時間は片道1時間!!!軽ーく旅行です(笑)なぜわざわざ千葉のディスクユニオンへ足を運んだのか…それはこれを拝むためです。
◼︎King Crimson RED UK-Original
先日の東海大学付属浦安高校の軽音部の合宿へお邪魔した際、衝撃を受けたアルバムのアナログレコードのオリジナル盤を入手する為はるばる千葉まで行ってきました(笑)
入店を済ませ店員さんに予約した旨を伝えると「待ってました!」といった感じの俊敏な動きと目配せで対応してくださったスタッフの方。やってきましたよぉ〜♪(笑)
今回お目当のキングクリムゾンの盤は元々次回のセール用に保管していたものらしくそれをネットの在庫検索で見事ヒットさせた私がTELにて問い合わせ、今回の運びとなりました。
早速視聴する
実物のレコードを手に取った時、まず大ダメージを受けました(笑)
「こ、これほど綺麗な盤があっていいのか…?」
そこにあった盤は傷ひとつないとても綺麗な状態。興奮状態のままレコードに針を落とし、暗黒界への旅の心構えをした。1曲名のRED。この盤を聴くたびに10年前の感覚が蘇る。当時美容学生だった僕は秋にこの盤を好んで聴いていました。枯葉を踏みしめ、灰色のアンクルまである丈の長いロングコートを羽織り世界に浸っていました。秋の曇り空/霞んだ世界がピッタリのアルバムであります。そんな思いの中曲を聴き進め、30秒ほど経った時に事件は起こった。
「ブチッ!!」
一瞬暗黒なグルーヴが途切れコルトレーンのジャイアントステップスのごとく場面転換を起こしたのである。そう、針飛びが起きたのだ。ショックを隠しきれない僕は堪えつつ曲を聴き進める。その後は問題なく神曲が降臨する。だがA-1にあった音飛びが忘れられない。それに気を取られてしまい気が気じゃなくなってしまった(笑)
店員さんに一言。
「この箇所で音が飛ぶんです」
店員さんも一緒に視聴をし確認。初めから聴き進め30秒ほどし、手がStopのスイッチに伸びる。僕の心の中では「やはり…」と一言。まさに暗黒の世界である(笑)
そこで店員さんがクリーナーを持ち出し一生懸命にかつ丁寧に磨き上げてくれた。その後もう一度視聴。音飛びは消えていた。ホッとした心と共にB面へ。ここからこのアルバムにかける思いがさらに増す。Starlessという神曲がアルバムの最後、B面の2曲目に刻まれているのだ。
さてさて、そのお目当ての曲へ緊張しつつ針を持って行き盤に落とした。
ノイズはない。静かに広がる哀愁の世界。フィリップのふくよかなディストーションサウンドが9th終止をし哀愁を倍増させている。僕も好きな音楽のアプローチだ。そこにジョンウェットンのヴォーカルが乗る。
「あぁ…ヤバイ!!」と感じたその時、また事件は起こった!!!
ジョンウェットンが激情なヴォーカルをとるたびに増すバチバチ音…。一瞬僕の脳がそのノイズに対し理解不能に陥り軽く無の状態になった。レコードという媒体とは長い付き合いだがこんな症状は初めてだったからである。そのまま曲を聴き進めると後半部分のサックスソロの後にあるラストパート、混沌とした世界から現実へと誘われる感動的なパート部分が最後に待っている。そこではメンバーは皆感動的なラストに向けて精一杯な演奏をするもの。表現者としては当前のことである。だがその激情が針を伝い僕の耳に届いた時、バリバリと本物の激情が耳を伝った。
「ここでそのノイズかぁ…!!(笑)」と思わず笑いそうになる(笑)
視聴を終えた僕の率直な感想は…「これは無い!!」と心の中で一言。
店員さんにも相談したがやはり原因がわからないとのこと。諦めた僕は他のレコードを物色しNew Orderのこの盤のオリジナル盤を発見し思い入れのある盤だったので買うことにした。
その後、軽く放心状態の僕は駅へと向かい帰りの電車を調べていた。
諦められない思い
音飛びが簡単ではあるが洗浄で解消したという事実をずっと思い返していた。あれは、やはり音溝の汚れが原因で起こったことでは無いのか…?だとしたらあのノイズも音溝に蓄積したマイクロダストやカビ、レコードプレス時の油などが原因で発生しているのでは無いのか…?
“諦められない心”を持ち帰る訳にはいかず近くにあった喫茶店に入り浸りiPhoneの画面上を左右の指でなぞり解決策やヒントを探していた。このモヤモヤを払拭したい一心だった。喫茶店にいた約1時間で僕のレコード洗浄知識はかなりアップデートをしバージョンを上げていった。そこで先ほどの問題と再度向き合うとやはり音溝の汚れが原因ではないかという考えが濃厚のような結論に至った。
「これからまたレコードというものとの付き合い方が楽しめそうではないか」とさらに自分に言い聞かせる。mp3などをダウンロードしBGM感覚や研究のみでの鑑賞など、マウスをクリックし手軽に音楽を嗜む傾向にあった音楽指導者/演奏家の僕の音楽というものと向き合うスタンスに喝を入れるべく送られた気づきではないかと。その気づきの後から気持ちは一気に晴れ、まるで先ほどのStarlessのラストパートのごとく大きな扉を開かされた。
電話をいれ「もう一度向き合わせてほしい」と伝え、再びディスクユニオンへ。入念な目視での盤のチェックをするもののやはり目立った傷は見当たら無い。やはり音溝というミクロコスモスにて問題は起こっていると確信。再度視聴をしここで店員さんの目を盗み逆回転をさせてみる。すると…新たな音飛びが発生した!!
今まで起こっていなかった音飛びだったので、これは好印象。
「ミクロコスモスで何かが起こった…」
次に回転数を45に上げ、テクニクスのタンテのピッチコントロールを+8にする。これは最速でレコードが回転している状態だ。浮き上がった何かをこの速度でなぞると何が起こるか実験をしてみたのである。数回繰り返すと見事音飛びが消えているではないか!!これはいける!!とまたさらに確信をした永井さん。その数十秒後店員さんへ「買います」と一言。そしてさらに「おさわがせしました」とお伝えしておいた(笑)
結果としては満足で一杯な気分でこのブログを綴っています。これから始まる永井さんとレコードのノイズとの戦いに期待してほしいです(笑)
「事件は音溝(ミクロコスモス)で起こっている!!(笑)」
さて今夜はRED(このアルバム)に何回殺られようか…!!!