皆さん、こんにちは。
本日はギター・ピックのお話を。
Blue Chip Picksとの出会い
さて、まずは今回のブログの結論から。
2022年に手にした個人的にベストであったピックはBlue Chip Picks製のピックでした。
というか今まで手にしてきたピックの中で間違いなく最高のピックです。
これまでBlue Chip Picks製のピックは、『1枚$35の高価なピック』だの『Julian Lageが使ってた』だの、散々といろいろな噂は耳にしていたのでBlue Chip Picksのピックに手を出すことはなんだかミーハーな感じがして躊躇していました(笑)
しかし、転機は訪れます。
きっかけは今年の夏にMoffa Guitarsのオーダー・メイド・ギターをメンテナンスするためにお世話になった、とあるバイオリン工房にて見かけたバイオリンの弓でありました。
バイオリン本体が数百万円〜数千万円するのはわかるのですが、その工房にて数百万円という値段の弓を見かけてしまったのです。
「あぁ…、やっぱりバイオリンとはいえ本体の他に弦を摩る道具も演奏において非常に重要なファクターだよな…」
そんな呟きと共に衝撃が走ったのを覚えています(笑)
そこで個人的にピックの王様という位置付けであったBlue Chip Picksに興味を持ち始めるようになりました。
厚み・大きさによる音の違い
それからというものの、情報を集めてオーダーをしていきました。
結果的に3ヶ月ほど(2022年12月現在)で7枚のBlue Chip Picksピックが手元に揃ったわけであります(笑)
これまで試してきたBlue Chip Picksは一般的なティアドロップ・シェイプであるTDシリーズ。
続いて小さめのトライアングル・シェイプとなるTPシリーズ。
最後にTPシリーズのラウンド加工を施したTPRシリーズの3種類が手元にあります。
TDシリーズは一般的なティアドロップ・ピックですが、TPシリーズのサイズ感を試してみたい方はJim Dunlop製のGATORシリーズのミニ・トライアングル・シェイプがほぼ同じサイズ感かと。
Speed Bevelの質感も相まって試してみたい方は同じくJim Dunlop製のPrimetoneシリーズのSculpted Plectra TriangleがTPシリーズに比べると若干小さいサイズとなりますがオススメです。
経験値も溜まったところで、簡単にBlue Chip Picksのピックが持つ厚みとシェイプによる音の違いと傾向について解説して行きたいと思います。これから購入を検討されている方に役立つと思いますので参考にしていただけると嬉しいです^^
Jim Dunlop ( ジム ダンロップ ) 513P140 Primetone Tri Smooth 1.4 プライムトーン スムース 3枚入り
全体的なサウンドの傾向
Blue Chip Picksのピックは全体的に立ち上がりの早い感じの音が特徴です。
Blue Chip PicksのピックはSpeed Bevelというピックにあらかじめ使い込んだような処理がなされているのですがそれが理由かと思います。
ただ、Blue Chip PicksのSpeed Bevelは職人の手作業によるものらしく、圧倒的なリリース感(弦に対するピックの抜け感)を生み出します。
この感覚はこれまでに無い全く新しい感覚でBlue Chip Picksのピックならではといった感じがします。
上記の傾向を踏まえると、D’andrea Pro Plecの様なモチモチ・モコモコなサウンドを求める方には60/1000インチ厚(約1.5mm厚)位上の厚みをお勧めします。
ただし、厚みが増していく分Blue Chip Picksの持つスルスルっとしたピッキングの操作性が失われていく印象ですので注意が必要です。
シェイプによる音の傾向
もう一点驚いたのがBlue Chip Picksのピックはシェイプによって音の傾向が変わるということ。
大まかに分類すると先の小さいピックは立ち上がりが良いアタッキーなサウンドの傾向で、先の広いピックであるほど柔らかな音になります。
もちろん操作性(ピッキング時の焦点とでもいいますか…)は先の尖りがなくなるほど低くなる印象なのですが、個人的には少し演奏性を殺した(弦へのタッチ感が若干ピンボケした)ラウンド・シェイプが好みでした。
これは完全に個人的な内容になるのですが、これまでエコノミー・ピッキング時に弦への引っ掛かりを感じることが多かったのですが、ラウンド・シェイプのピックにしてからというものの引っ掛かりは全くなくなり、ピックが自分の体の一部の様に感じすらしています(笑)
この発見は、Blue Chip Picksのピックを色々試してみて良かったと思える大きなポイントでした。
これまでの経験でいくと、ラウンドなトライアングル・シェイプなんてまず選びませんからね。
というわけで現在メインとして使っているピックはTPR 55というモデルです。
ちなみに、55/1000インチ厚(約1.4mm)はシグネイチャー・モデル以外では通常のラインナップには存在しないピックの厚さなので(2022年12月現在)、Blue Chip Picksに直接お願いして作ってもらいました。
使ってきたピックの紹介
ついでにこれまで使ってきたピックも紹介していきたいと思います。
D’andrea Pro Plec シリーズ
まずは大定番のD’andrea製Pro Plecシリーズです。個人的にはティアドロップ・シェイプとホームベース・シェイプが好みでした。
クニュっとしたピックのタッチ感は独特なものがあります。
サウンドは非常にメローです。
個人的にここまでメロウな(デッドな)サウンドは好みではなくなったのでその後はポリアセタール素材のピックを好むようになりました。
D’andrea Radex RDX551
先のD’andrea製のPro Plecシリーズより比較的新しいRadexシリーズは、Pro Plecシリーズよりも音の立ち上がりが早くなりつつもメロウなサウンドを再現するピックといった印象です。
結構前の生放送ですが、このピックを紹介しています。
パック販売のみ(?)となっているので単品での試しができないのが難点ですが、Pro Plecシリーズを使っている方でモコモコすぎる感じに不満を抱いている方にはオススメかな?といったところ。
【6枚セット】D’Andrea ダンドレア RDX551 1.25 [1.25mm] RADEXシリーズ ポリフェニルスルホン ギター ピック
Fender 351 Shape Ex-Heavy
こちらも大定番のギター・ピックですね。
ちなみに351シェイプとはティアドロップ・シェイプのことです。
実はBlue Chip Picksのピックを手にする寸前まではコレを使っていました。
Fender フェンダー ピック 351 Shape Premium Picks, Extra Heavy, Black Moto, 12 Count
Music Life オリジナル・ピック
宮尾範和さんが経営されているMusic Lifeという楽器店(web限定?)のオリジナル・ピックです。
1枚¥50とかなり安いのですが品質が非常に良く、7年ほど前にまとめ買いして以来まだストックしてあります。
当時は、ポリアセタール素材の大きめのJazzⅢ(Jazz XL)シェイプの物をメインで使っていました。
Pick Boy J-120
Pick Boy製のJ-120はJazz Ⅲシェイプのポリアセタール素材ピックです。
厚みは1.20mmで、音の立ち上がりも良く非常に良い操作性も実現しています。
発売されたのは10年ほど前ですが、今でもオススメのピックです。
Strum-N-Comfort Shark Tooth
昨年(2021年)からMoffa Guitarsにメイン・ギターを切り替えてからというものの、相性の良いピックを探してきた中で意外なマッチングとなったのがStrum-N-Comfortというアメリカのメーカーのピックです。
Strum-N-Comfortの代表的なピックは鮫の歯型をしたShark Toothというシリーズのピックです。
Gilad HekselmanやJohn Pisanoもシグネイチャー・ピックをリリースしていたりします。
過去にもブログやYouTubeなどで紹介してきましたが、独特すぎるシェイプのためしばらく放置していたピックの操作性が物凄くしっくりきてしまいまして…大量に購入しました(笑)
お気に入りだったのはKodiakというポリアセタール素材のピックシリーズで、1.20mm厚までラインナップがあります。
このピックも過去のYouTubeライブやブログ記事にて紹介しています。
便利なピック用アイテムの紹介
Blue Chip Pickにメイン・ピックを切り替えてからというものの、保管方法や持ち運び方法などを真剣に考えるようになりました。
なんせ高価なピックですからね(笑)
そんな中で見出した、ピック保管などに便利なアイテム達を紹介します。
ピックの保管に便利なホルダー
本来はマイク・スタンドにピックをストックするためのアイテムですが、照明器具のポールやテーブルの足・側面などに噛ませるなどしてピック保管用のアイテムとして利用しています。
*ボーカリストのマイク・スタンドにピックが刺さっているのを目にしたことがある方も多いと思います。
ピックの保管場所に気を使い始めたのも、Blue Chip Picksのピックを使い始めてからです。
1枚あたりの値段が約¥4,000~¥6,000(為替の変動や送料コストなどを含む)と高額であり、なかなか入手できないといった側面からも、そう簡単には無くしたくない…!という気持ちにさせます。(何回言うねん。笑)
Jim Dunlop (ジム ダンロップ) 5010 マイク スタンド ピック ホルダー 7″ Mic Stand Pick Holder
ピック用滑り止めシール
ポリアセタール材のピックはサウンドの立ち上がりが良いのと弦の抜け具合も個人的には非常に好みではあるのですが、非常に滑りやすいといったデメリットがあります。
特にピック用の滑り止めシールはStrum-N-Comfort製のピックKodiakを使っていた時に重宝しました。
Blue Chip Picksのピックは程よいグリップなので滑りづらい印象です。
ピック用の滑り止めシールはこれまで、Fujigen製・Momiji Music製・Greco製と3種類ほど試してきました。
その中で個人的にベストだったのはGreco製の滑り止めシールです。
粘着力と取り回し
Greco製のピック滑り止めシールは、粘着力が強すぎないのでピックの持ち替え時などは簡単にリリースすることができます。
ただ、この強力な粘着力と使用感の少ない薄さは人によってはピタッ!と来るかもしれませんね。
サイズ感とグリップ
Greco製のピック用滑り止めシールは程よい大きさなのも良いポイントで、Fujigen製のピック用滑り止めシールはグリップ感は良いものの、シールが小さいのでいまいち機能を果たしきれませんでした。
ただし、シールのサイズに関しては手指のサイズにもよるかと思いますのであくまで個人的な意見であります。
それとベージュ・カラーのシールが使用していくうちに簡単に汚れていってしまい、見た目的によろしくなかったという点もマイナス・ポイントでありました。
Blue Chip Picks ピック・ケース
Blue Chip Picksのピックを初めてオーダーした際に一緒に購入したのが、同社のレザー・ピック・ケースです。
ピック・ケースは普段使うことはありませんでしたが、出先でBlue Chip Picksの高価なピックを無くさないためにもピック・ケースは必須かと思いまして…(笑)
いざ使ってみると、ピックを忘れたりすることも無くなったので結果的にピック・ケースの導入は良いものとなりました。
しかし、Blue Chip Picksのピック・ケースは3枚ほどピックが収めるのが限界で、4~5枚入れようとなるとかなり難しいです。
それ以来新たなピック・ケースを探していたところCreemaというハンド・メイド作品販売のECサイトにて素晴らしいものを見つけました。
現在はCreemaにて見つけたshionさんという作家さんが販売されていたコイン・ケースをカスタム・オーダーさせていただきましてピック・ケースとしています。
具体的なカスタム・オーダーの内容は、従来の製品の厚みよりも、若干薄く変更しBlue Chip Picksのトライアングル・シェイプのピックが入るよう、若干幅広に変更させていただきました。
また、革素材の変更と金属パーツをデフォルトのシルバー・カラーからゴールド・カラーへ変更もお願いしてあります。
いろいろなカスタムをお願いしたにもかかわらず、とてもリーズナブルな価格で高いクオリティーには驚きました。
興味のある方はお問い合わせしてみてください^^
オススメなBlue Chip Picksの購入方法
2022年12月現在ではYahoo!ショッピングのVintage-Styleさんより購入されるのが最も安い購入方法かと思います。
あるいはBlue Chip Picksから直接購入されるのも安く購入する一つの方法ですが、送料を考えると複数枚購入することで初めて割安になるのと、為替による価格変動リスクがありますので、1枚から試したい方はやはりYahoo!ショッピングにて購入されることをお勧めします。
2022年に買ってよかったものを紹介する生放送でもBlue Chip Picksの詳しい紹介をしたいと思いますのでご興味のある方は是非ご視聴ください!
それでは、良い音楽ライフを!!