今回のジャズギターレッスンブログはAdam Rogers氏やJohn Abercrombie氏に似た感覚を持つ新感覚派のジャズギターリストSteven Kirby氏のジャズギターアドリブ演奏を分析してみます。
ギターリストSteven Kirby
イギリス出身のギターリストであるSteven Kirby氏。日本では知る人ぞ知るギターリストといった存在でしょう。普段はギター講師として活動しているそうです。
Chris Potter氏などと自身のオリジナル盤をリリースするなど、精力的に活動しています。
Steven Kirby氏のオリジナルアルバム「North Light」はChris Potter氏の参加盤です。
それではSteven Kirby氏のフレーズと音を確認していきましょう。
ダークなギタートーンとテクニックが光る
今回のSteven Kirby氏のギターアドリブフレーズはこちらのアルバムに収録されているI Hear A Rhapsodyのギターソロピックアップ部分から採用しました。
その為N.C(None Chord)となっています。
譜面に書いてある小さなコードはSteven Kirby氏のギターフレーズから汲み取れるコードの動きを模したものです。
ギターサウンドはダークで16分音符での畳み込むギターソロフレーズはAdam Rogers氏を彷彿させるギターフレーズの立ち回りですね。
内容はシンプルなパターン
今回ご紹介するSteven Kirby氏のギターソロは速いパッセージで内容はシンプル。
ギターの指板を縦に縦断していくようなフレージングで、2小節でパターンが完成しています。
まずギターソロの1小節目と3小節目に注目してみましょう。
ここではどちらも低音弦側へ弾き始めた音を逃しています。
同じようなフィンガリングとなっていますね!
1小節目ではGm7の代理コードであるB♭M7(♭ⅢM7)を想定し、3小節目ではFm7のE♭M7(♭Ⅶ△7)を想定したフレージングとなっています。
コードサウンドを追いかけたギターソロ
全体的に一発物のギターソロとしているのではなく、しっかりとコードサウンドを追いかけたギターソロとなっています。
2小節目でC7を示唆するE音を一時的に挟み込むなどしっかりと修練されたテクニックと、伝統的なビバップを尊重する姿勢が今っぽいジャズギタースタイルの演出に一役買っていると思います。
今回はギターレッスンの生徒さんから教えていただいたSteven Kirby氏のジャズギターアドリブフレーズを分析していきました。
Steven Kurby氏の演奏を分析して改めて感じたのはコンテンポラリーなジャズギタースタイルに一貫して言えるのは演奏テクニックの高さ。
Adam Rogers氏を筆頭にMike Moreno氏やGilad Hekselman氏、Jonathan Kreisberg氏などなど…早弾きは当たり前のようにギターソロの演出に確認できますね。
テクニック底力アップのメソッドを考えてみようと教育者のプロとして感じた永井なのでした^^
今回も最後までありがとうございました!