今回のジャズギター レッスンでのLage LundのソロフレーズはLage Lundが自身のアルバムをリリースし始めた初期のころのもので、初期のLage Lundのギターソロは最近のダークな印象とは一味違った、明るくまるでパステルがかった色味のある爽やかなラインが多いです。
まずはLage Lundのソロフレーズを音と譜面から確認してみましょう。
Lage Lundのギターソロはリズムをメインに少量の違いを表現しギターソロのフレーズに変化を加えています。
モチーフ展開によるアドリブ演奏
上記のLage Lundのソロフレーズの1〜3小節目と4〜7小節目に注目してください。Lage Lundはここで同じようなリズムフレーズを弾いています。
レッスンのソロフレーズの中で確認できるエッセンシャルなリズムフレーズの型は下記の2つですね。
それと、ギターソロのモチーフ展開のコツとして「3stepのフレーズ」というフレーズ展開のコツがあります。
ブルースの演奏では1、2段目は「問いかけ」。3段目はそれに対する「アンサー」でのソロ展開のパターンをよく耳にします。そのような考えで似たような音型のフレーズを微妙に変化させつつLage Lundもここでは3stepでフレーズを演奏しています。
Lage Lundのギターソロをアナライズ
ここで簡単に今回のレッスンでのLage Lundのソロラインのアナライズをしてみましょう。ここでのLage Lundの演奏は1-3小節目は1つのフレーズのグループ4小節目には違うグループに分けたフレーズを組み上げています。4-7小節目のグループの後、8小節目ではまたさらに違った歌への連結がリズムの乗り方が変わっているところから確認できますね^^
またここでLage Lundは終始感のある処理を弾いているのもポイントです。フレーズにまとまりを持たせる上で一瞬のわずかな終止感の演出はとても役立ちます。そのような演出の練習には一発のモーダルなコードの上でのスケールを使っての演奏練習がきっと役にたつでしょう!(Lage Lund以降のギタリストのノリを表現や解釈をするには大きなポイントです)
Lage Lundのようにゆったりと大きくのる、ソロの音数を少なくする。今回のレッスンでのLage Lundのソロフレーズにはこのようなポイントが隠されています。さらにここではマイルスの演奏はこの点で本当に参考になります。Be-Bop的なギターソロの細分化とは逆の流れ(マクロな演出と解釈)を演奏に取り入れるとLage Lundのような現代的(コンテンポラリーな)なギターソロの演奏へのヒントが発見ができると思います^^
今回のジャズギター レッスンでは「Lage Lundのソロフレーズ」をお送りしましたがいかがでしたでしょうか?
今回のレッスン記事が皆様の演奏のひらめきの参考になれば嬉しいです。最後までジャズギター レッスンブログご覧いただきましてありがとうございました。Lage Lund氏のソロフレーズ関連のレッスン記事は他にも色々とアップしていきますので次回もお楽しみに!!
Lage Lund / Early Songs
Lage Lund自身の名義でのリーダー作としてはおそらく3枚目となります。Lage Lundの初期はBe-bopなソロフレーズも断片的に垣間見ることができ、ジャズギターアルバムとして聴きやすいものかと思います。その後Lage Lundはリリースのたびにギターソロのスタイルをチェンジしていき。現在のLage Lund氏の演奏は結構ダークな雰囲気を帯びていますね。これもLage Lund氏の吸収力やアイデアの柔軟さ、それに加えLage Lund氏はかなりの研修熱心なお方。(私も過去にLage Lund氏に師事をし、ギターレッスンを数回していただきましたがLage Lund氏の演奏アイデアの多さには本当に脱帽してしましましたw)