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コンテンポラリー・ジャズギターにおけるトライアドの傾向とアドリブ研究

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  • 公開日 2018/09/02

今回のジャズギター・レッスンブログではKurt Rosenwinkel、Lage Lund、Jesse Van Rullerのお三方によるアドリブソロから抽出したトライアド・ワークについて取り上げていきます。

Kurt Rosenwinkelのトライアド

今回取り上げているKurt Rosenwinkelによるジャズギター ・アドリブ研究の採譜元となった音源はコンテンポラリー・ジャズギターのバイブルと呼んでも過言ではないであろう、Kurt Rosenwinkelのデビュー・アルバムであるIntuitに収録されたHow Deep Is The Ocean?です。

「Intuit」 Kurt Rosenwinkel

Kurt Rosenwinkelのトライアド研究 その1


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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析1


IntuiteにおけるKurt Rosenwinkelのギターソロは全体的にトライアド・ペアの試行錯誤の嵐なんです。
「これでもかっ!」.とトライアドを使いまくります(笑)
なので私はこのIntuiteコンテンポラリー・ジャズギター のバイブルと紹介させていただきました。

さて、肝心の音使いですがKurt Rosenwinkelはドミナント7コードに対して裏コードとなるトライアドを想定し、それらを2つのトライアドすなわちトライアド・ペアへと拡張しています。

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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析1





ベースコードを広く解釈することで上記のギターソロが成立します。
そこでKurt Rosenwinkelの頭の中で描いたベースコードは以下のようになっていると推測します。

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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析1


こうするとDドミナント7には裏コードとなるA♭メジャー・トライアドとそのペアである全音上のB♭メジャー・トライアドが想定されたこととなり、第2小節のGドミナント7には裏コードとなるD♭メジャー・トライアドとそのペアである全音上のE♭メジャー・トライアドが想定されたこととなります。

ここでポイントとなるのは裏コードに相当するメジャートライアドとそのトライアドの全音上をルートに持つメジャー・トライアドはオルタード・テンションを演出することになるという点です!

この解釈は以前、私のYouTubeギターレッスンチャンネルにてご紹介したマイナー・ペンタトニックスケールでのオルタード表現と類似した考え方となります!

マイナーペンタでオルタードスケールを簡単に演奏!ジャズギターレッスン【30】

では次のKurt Rosenwinkelのギターソロを分析してみましょう。




Kurt Rosenwinkelのトライアド研究 その2

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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析2


このKurt Rosenwinkelなよるギターソロでも、トライアドを細かく想定してアドリブを作り上げています。

トライアド・ペアによるアドリブソロの構築法は先程のKurt Rosenwinkelのギターソロ内容と同じです。


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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析2


Kurt Rosenwinkelの頭の中で想定されたベースコードをあぶり出すと以下のようになります。


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Kurt Rosenwinkelによるジャズギター・トライアドアドリブの分析2


Kurt Rosenwinkelはドミナントに重きを置いてギターソロを作り上げていますが、これはCharlie Parkerから続くジャズアドリブソロ構築法の基本となります。

どうやらCharlie ParkerはⅡ – Ⅴ進行のコードをⅤのみで考えてジャズ・アドリブを演奏しているようなんです

さて続いてはLage Lundのジャズギター・アドリブソロにおけるトライアド・ペアを分析して手法を解説していきたいと思います。