今回のジャズギター講座はギターコード講座としてMajor7(♯9)コードという少し変わったギターコードをご紹介していきます。
ジャズギターコードワーク | メジャーの中に♭3度音?
♯9thという音は♭3rd音と異名同音の関係になります。このコードを発見した経緯は師でもあるジャズギターリストのLage Lund氏のコードヴォイシングアイデアを掘り下げている時でした。
Lage lund氏の中で△7(9)というコードをギター上でユニークに転回させるコードヴォイシングワークがあります。(詳しくはこのジャズギターコードワーク教材から学べます)
この時使用する△7(9)というコードはRoot,3rd,7th,9thといった4声を使用し、ギターのコードワークの可能性を引き出すため5度音はOmitしてコードワークをするようになっています。
Ex.1 Lage Lund Major9 コード
上記のコードの9th音を半音上げた♯9thに変化させたものが△7♯9コードです。ギター上では下記のようなコードになります。
Ex.2 Major7♯9 コード
ジャズギターコードワーク | Major♯9コードの使い所を考える
長3度音と短3度音がMixされた曖昧なコードの響きなのでこのコードは終止する時に用いるのがベストワークだと現段階では考えています。(もちろんこれからのギターサウンドの研究の発展により他の道が開ける可能性のあるアイデアです)
例えばこのようなものを…
Ex.3 Major9 コード Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ
このようにしてみます
Ex.4 Major7♯9 コード Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ
するとどこか濁った感覚が残ります。
ちょうどこのコードは9th終止のような感覚で感覚の中間を突くサウンドとでも位置付けておきましょう(笑)ギターだからこそサウンド可能なコードとも言えるかもしれませんね^^
ジャズギターコードワーク | コード内で揺れ動く半音
長3度音と短3度音をコード内で思い切ってぶつけてみるとどうでしょう?
Ex.5 Major7♯9 コード with 2度インターバル
さらにRoot音と長7度音をぶつけたコードサウンドは数あるギターコードの中でもかなりの破壊力のあるコードとなるでしょう(笑)
E♭M7♯9コードはギター上での運指もかなりきわどいですね。私はなんとか押さえられるといった感じです。(苦笑)
Ex.6 Major7♯9 コード with 2つの2度インターバル
半音という音程にはギターをサウンドさせる秘訣が多く詰まっているインターバルとして私自身注目をしているギター演奏表現要素の一つで、実際のギター演奏でも多用する要素でもあります。ギターでは単音の弱々しいラインも半音でのアプローチ(2度インターバルアプローチはジャズギターリストのBill Frisellなどが多用)として単音に深みを持たせる技法くらいの柔軟な解釈で自身の音楽観へ落とし込むことによりさらなるギターサウンドの道が開けると思います。
今回も最後までありがとうございました^ ^
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