今回のギター講座はアッパーストラクチャートライアド奏法などで使用するトライアドをギターの指板上で明確に捉えるようにするためのギタートライアドのアドリブ練習法をご紹介します。
トライアドのルート音をギター上で弾き始める指のパターンを幾つか選定してみましょう。
今回はすべてのトライアドの例をギターで演奏しやすいGメジャートライアドに絞って講座を進めていきます。
(白い丸はトライアドのRootを示しています)
ギターアドリブ講座 | Ex:1. 人差し指Rootでスタートするメジャートライアドのフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:2.中指Rootでスタートするメジャートライアドのフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:3.薬指Rootでスタートするメジャートライアドのフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:4.小指Rootでスタートするメジャートライアドのフォーム
ギターでのトライアド演奏の可能性としてかぶっているものもありますがご自身のアドイブ演奏の際のクセを活かすようにして、無理にギター上での全ての運指スタートでのトライアドを練習するより想像するギターアドリブ演奏のラインやその他のギター演奏の得意なフォームとムーヴメントが近い指使いを探求されると良いと思います^^ちなみに私のアドリブ演奏では人差し指スタートのトライアドフォームはほとんど使いません。
ギターでのトライアドのフォームを私は主に4つのフォームに分けて捉えています。
下記で紹介している4つのトライアドフォームにF,D,C,Gと名前が付いていますが、これはギターでのオープンコード(主に弾き語りのときなどに使われるギターコードフォームのことです)のフォームを想定して命名していますのでG以外のF,D,Cコードと音は全く関係ないものですべてGのトライアドとなっています。
(ここでも白い丸はトライアドのRootを示しています)
ギターアドリブ講座 | Ex:5 Fフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:6 Dフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:7 Cフォーム
ギターアドリブ講座 | Ex:8 Gフォーム
縦に繋がるようなポジションの把握
ギターでのトライアド練習では音楽的に練習されることをお勧めします。ここで言う音楽的にとはただトライアドをギター上で上下に弾く練習だけをするのでは無くランダムに思うがままのギターアドリブ演奏のような形でトライアドを練習するという意味です。トライアドだけのアドリブラインでは物足りなさを覚えることが多いかとは思いますが物足りない中に見出せる自分のアドリブ演奏の可能性を発見するいい機会と捉えていただけると良いと思います(笑)ギターでこの練習を集中して行うことでギターのアドリブ演奏ラインに方向性(自分の中で音が鳴る/次の展開を見出せる)をつけることが可能になるでしょう。どうしてもギターアドリブ演奏の音数が多くなる方やスケール症候群の方には特にお勧めのトライアド練習法です^^
ギターアドリブ講座 | Ex:9 トライアドの上下行練習
(ポジションの把握の練習で、トライアド奏法の練習初期段階ではこんな感じのパターンの練習がオススメです)
ギターアドリブ講座 | Ex:10トライアドのランダムな演奏練習
(この段階ではサウンドの探求に入り、さらにギター上のポジションの中を自由に行き来できるかをチェックするといいでしょう。リズム/演奏順/休符の挿入など、とことん工夫しましょう。)
練習にオススメの教材
かつて私はJerry Coker氏のPatterns For Jazzからギターでのトライアド練習のヒントを得ていました。この本はギターアドリブのフレーズというよりパターンの羅列の本の為、半音ずつ決まった(トライアドなどの)音型を上下行させたり、全音での上下行や指定されたインターバル(3度音程など)での上下行などがメインに掲載されています。この本はトライアド以外にもモードスケール、リディアンオーグメント、ホールトーン、ポリコード、4度メジャースケールなどジャズアドリブなどの演奏には満足いく内容となっているので気になった方は是非お手元に^^
(あくまでトライアドなどのパターン練習のアドリブ教本だということはお忘れ無く)
トライアド練習にお勧めのPatterns for Jazzに対応したJameyアドリブ教本
Jerry Corker氏のPatterns For Jazzの一部パターンのコード進行と同じコード進行のカラオケ音源を収録したJamey Aebersold氏のアドリブ教本も存在しています。それがGettin’ It Togetherです。この本もJamey版パターンのアドリブ教本のような感じですが教本の中にCoker氏のPatterns For Jazzに対応したトラックとパターンのナンバーリストの記載があり、オフィシャルな提携となってます^^ジャズ教則界の方々は本当によくわかっていらっしゃいますね(笑)ギター以外のすべての楽器に対応しています。
トライアドは演奏の骨格
シンプルで色鮮やかなトライアドをギターの指板上で捉える事によりスケール中心の散漫とした演奏からは脱却できます。
スコア上に記入されているコードのトライアドをそのまま演奏するだけでなく代理的な考えを落とし込む事によりさらに深みのある的を得たソロを構築できます。
トライアドはギター上でのフォームを優先させて練習し覚える
そしてさらにトライアドのフォームと度数を連携して見ることができれば尚よろしいといった感じです。トライアドの度数の理解により演奏の持って行かせたい方向を自分に理解させながら演奏することができます。
代理的なトライアドの挿入法を研究してみる
スコア上に無いものを弾くようにしてみましょう。この項目は過去の音楽講座ブログ記事を参考にしてみてください。
(記事はこちら⇨【ギター講座】アッパーストラクチャートライアドの演奏方法)
理論に縛られた考えを捨てて自由にトライアドをブレンドしたり代用する
音楽的に合っているか?よりも音楽的に面白いか?にトライアド演奏の際に注目するようにしましょう。
この感覚への挑戦はインサイド(曲のコードフォーム通り)なギター演奏法を確立してからチャレンジするようにしましょう。でないとギターでのアドリブの演奏崩壊も招きかねないので…(笑)あくまでシンプルに、時に冒険とスパイスを。トライアドの練習は良き出発点となるでしょう^^
今回も最後までありがとうございました^^
Cheers.
トライアドを理解するための教則本
トライアドを理解していただくために最適な概念を盛り込んだギター教則本をこの度リリース致しました。
お陰様で大変多くの方へ真価のある情報をお届けできた事が嬉しいです。
ご興味のある方は下記のリンクから教則本の詳細やサンプルなとをチェックいただけますのでよろしくお願いします。